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どうして眠くなるの?睡眠のメカニズムとは│睡眠コンサルタント 南 茂幸(みなみ しげゆき)さん

ライフスタイル


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世界の中でも睡眠不足が多いと言われている日本。睡眠に関する重要性を知っていますか?

今回は健康を作る上で必要な「運動」「栄養」「睡眠」の3要素全てを通してアドバイス・講座をおこなわれている理学療法士・睡眠コンサルタントの南 茂幸(みなみ しげゆき)さんに睡眠のメカニズムを詳しく聞いてみました。

前回の記事はこちら

自分に合った睡眠時間を見つけるのがポイント。

「睡眠の中身が実際どうなっているかというと、聞いた事はあるかもしれませんが、ノンレム睡眠レム睡眠のサイクルで構成されています。ノンレム睡眠が深い睡眠・レム睡眠が浅い睡眠ですね。

一番最初にノンレム睡眠が来て、次にレム睡眠。それを波のように何度か繰り返します。こういう話を聞いた事ありませんか?90分の倍数で起きるといいよって。」

「あーそれは聞いた事あります。」

「それは何でなのかというと、浅い眠りのレム睡眠の時に起きると、すっきり起きれるよって事なんですね。逆に深い眠りのノンレム睡眠だと、頭が覚醒しないので起きてもぼーとして眠くなっちゃうんですね。

だから、ひとつの波が90分位と言われているので、90分毎に起きるとレム睡眠で起きやすくなりますよって事なんですね。ただ、この90分ってのも実は微妙だったりします。」

「あ、微妙なんですか?」

「先程もお伝えしましたが、睡眠って人によって違うんですね。なので人によっては、90分サイクルだったり、100分・110分サイクルの人もいるんです。

90分と110分の人だったら、1サイクルで20分も誤差が出てしまいますよね。それが、3サイクル続くと、20分×3回で1時間も誤差がでてしまいます。ですので、あなたに合った睡眠時間を掴む必要があるのですね。」

「それはどのように見つければいいんですか?」

「質の良い睡眠が取れたかの判断ポイントは、目覚めなんです。朝起きたときにすっきりした感覚なのか、ぼーとしてまだ寝足りない感覚なのか。それが質の良い睡眠が取れたかの判断ポイントになります。」

睡眠のメカニズム1:体温

「人が起きている時から睡眠に入る時、体の中でどういう事が起きているかというメカニズムのお話なのですが、キーワードは3つあります。

一つは、体温です。体温のルールは起きている時は高くて、寝ている時は体温が下がるのがルールです。」

「寝ている時は体温が低いんですね。」

「そうなんです。ただ、皮膚の表面の温度(皮膚体温)じゃなくて、深部体温がポイントになります。

皮膚表面の体温は外の気温とかで下がったり、熱の放射も常に行われています。深部体温は体の奥にある体温で、体の奥の方はしっかり活動しないといけないので、皮膚体温よりも深部体温の方が高いんですね。

よく雪山とかで遭難した時とかに体温を下げないようにとか言われるじゃないですか。それが深部体温で、これが下がってしまうと体が機能しなくなってしまうんですね。」

「確かに。映画とかでもそういうセリフありますね。」

「そして、スムーズに入眠するためには、この深部体温と皮膚体温の差を縮める事が重要になります。」

「この図の通り、深部体温と皮膚体温の縮める事が睡眠に切り替わるスイッチの一つなんですね。なので、深部体温を下げるだけじゃなく、皮膚体温を上げる事もポイントになります。」

睡眠のメカニズム2:ホルモン

「もう一つは脳の影響でホルモンが出ます。メラトニンアデノシンというホルモンが出まして、これが睡眠に移行するための必要なホルモンになります。

メラトニンはどのような働きをするかと言うと、眠気や疲労を覚えさせて睡眠に移行するスイッチを押してくれるホルモンなんですね。昼間アクティブに活動をしてきて、そろそろ寝る頃だなって時にこのメラトニンの血中濃度が高まる事によって、そろそろ寝る時間だな・寝るモードに移行しようかって合図になります。

メラトニンというのは、常に血中にあるわけじゃなくて、夜になったら出る特徴があるので、上手く夜に出る為に準備する必要があります。」

「確かに大切なホルモンですね。」

「もう一つはアデノシンというホルモンがありまして、これは睡眠圧。言い換えると睡眠の欲求を司るホルモンになります。」

「欲求…。」

「スムーズに入眠するポイントとして、眠りたくなる睡眠の欲求が高まるというのがキーワードになるのですけど、このアデノシンが溜まっているかどうかがポイントになります。

簡単に言うと覚醒している事を抑制してくれる働きを持つのがこのアデノシンなんですね。起きていることを制御する事が睡眠に繋がります。」

「溜まると起きていられなくなるって感じですね。」

「そうです。眠たくて眠たくてそろそろ寝させて欲しいという合図を送っているのがアデノシンですね。

なので、メラトニンで寝る方向に脳のスイッチに切り替えて、アデノシンで睡眠の欲求を高めていくのがポイントになります。」

睡眠のメカニズム3:体内時計を整える。

「最後の一つは概日リズム(がいじつりずむ)。所謂、体内時計というものです。先程お伝えした、起きてる時は体温が高くて、睡眠時間は体温が低くなるという体温のリズム、寝る為に必要なホルモンを出すタイミングも全て体内時計がコントロールしています。

ですので、体内時計を整えるのも一つのポイントになります。」

「規則正しいサイクルを整えるって事ですね。」

次の記事。質の高い睡眠を取る方法はこちら。

>>南さんに睡眠の事を相談されたい方はこちら

専門家

南 茂幸(みなみ しげゆき)
自身の怪我をキッカケに理学療法士となり活動中。その中で、予防医学の重要性に気づき、予防医学セミナーを開催。健康の土台を作る上で必要な「運動」「栄養」「睡眠」の3要素全てを通してアドバイスしている。

自らの能力開発に自己投資を続け縁する人のバランスの取れた幸せのために【人生】とは【「人」のために「生」きる】と説き、「人の役に立ち夢を叶えることが頂いた命の恩返し」をmissonに活動している。

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