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2019年10月24日

美大出身・お酒好きオーナーのこだわりのお酒と料理が味わえる小料理屋「百けん(ひゃっけん)」|東京都・渋谷区

グルメ │462 view 





世界からも注目されている若者の街、東京都渋谷。

今回は渋谷の道玄坂にある小料理「百けん」を紹介&オーナーの松﨑友江(まつざき ともえ)さんにインタビューさせていただきました。

紹介してくれる方は松﨑さんのご友人でもある七宝焼(しっぽうやき)職人の田村 有紀 (たむら ゆうき)さんです。

美大出身のオーナーが作ったこだわりの小料理屋














「店内で美術品を展示されているんですね。」

「期間限定なんですけど、『お酒』をテーマに友達のクリエイター達の作品を展示しています。」

「年に一回やってまして、毎年テーマを変えてやったりもしています。」



海外のアーティストやCMなどを手掛けている有名なクリエイターの作品が展示をしている。


お酒好きのオーナーならではのこだわりのお酒に出会える。




オーナーの松﨑友江さん

「『百けん』の一番の売りってなんですか?」

「私がお酒が本当に好きなので、お酒を飲むためのものは全てそろえてます(笑)料理もお酒に合うものしか無いし、どんな要望にも一応は応えられるようになってます。」

「お店を見渡しても結構な種類のお酒が置いてありますね。」

「そうですね。結構自分の好みの物を揃えていて。お客様も全然知らないのばっかりって言われるんですけど(笑)」

『知らないお酒がある・飲んでみたい』みたいなワクワク感が私は楽しいので、なるべくみんなが知らないけど美味しいようなお酒を揃えるようにしてますね。」

「お酒も料理も好きで。好きがめっちゃわかるんですよね。料理を食べても伝わってくるというか。」

「探しに行かれたりもするんですか?」

「そうですね。旅行が結構好きなので、行ったら酒蔵に行ったりしますね。美味しかったらそのまま取引してもらったりしてます。」

「友江さんの最近のオススメのお酒とかあったりしますか?」

「例えば、これ芋焼酎なんですけど、落陽(らくよう)と言って東京の新島で作っているんですね。凄い味わい深くてガッツリしてるんですけど、癖もあっておいしいです。新島はサーフィンでも有名で水平線が描かれたラベルになってます。」



株式会社宮原が作っている落陽


「これは日本酒なんですけど、徳島の三芳菊(みよしきく)さんという所が作ったものです。このお酒は独特な癖があって、凄い甘酸っぱかったり・酸味がとんがってたりみたいな感じがあります。私は癖がある方が好きなのでオススメです。萌え系のパッケージなのもポイントです(笑)」



三芳菊酒造が作っているドメーヌ三芳菊(右)純米吟醸 KITCAT!!(左)


「これは高知の高木酒造さんっていう所なんですけど、これは今年のお米でできているんですよ。高知ってお米の収穫が早いんですよね。おり酒なんですけど甘いわけではなく、米のほんわかした甘さもありつつ、キレもあって美味しいですよ。」



高木酒造が作っているおり酒




田村さんのお気にいりは高木酒造のおり酒。

こだわりのお酒に合う料理が揃っている



「お料理でオススメとかありますか?」

「そうですね。やっぱ餃子かなー。」

「雑誌の餃子特集に餃子屋が並ぶ中、餃子屋じゃないのに特集されてました(笑)」

「内の餃子はセロリ餃子と言って、肉と野菜のマッチ具合を凄い考えて作ってます。ビールとかハイボールに合いますね。」






雑誌「東京カレンダー」の餃子特集にも取り上げられたセロリ餃子。外はパリパリ・中はサクサクジューシーで歯ごたえを楽しむ事が出来る。


「後は、自家製の炙りしめ鯖とか。ここでさばいてしめています。日本酒とかのお酒に合うので。」


自家製炙りしめ鯖。目の前でバナーで炙ってもらえる。

「私はあれも好きだよ。ポテサラ。」

「ポテサラね。焦がし醤油のポテサラ。ポテサラもちょっと茶色い焦がし醤油が入っていて、つまみになるようなポテサラにしてます。」



焦がし醤油のポテサラ。コリコリとした触感の隠し味が入っており、普通のポテサラの味とは違ったお酒に合う味になっている。


「こんな感じで基本はお酒に合う料理を提供してますね。」

「普通の店に無いような工夫された料理ばかりで本当に美味しいですね。お酒にめちゃくちゃ合います(笑)メニューは松﨑さんが作られているんですか?」

「グランドメニューは自分が作ってますけど、日替わりとかは他の社員とか料理人が作ってますね。みんな酒飲みなので(笑)」

※メニュー表はこちら。画像をタップすると拡大します。



オーナーの松﨑さんとご親友の田村さんで対談をして頂きました。





「お二人はどこでお知り合いになんですか?」

「同じ美大(武蔵野美大)で学科もサークルも違うんですけど、なんか目立つのが好きなメンバーが集まる飲み会に良く居て…知り合ったんですよ(笑)」

「で、私が芸術祭(一般大の文化祭)で飲食店をやりたいって、そのメンバーに声をかけたんだよね。で、ゆうきも参加してくれて。」

「そうだね。その芸術祭で飲食店(当時はアルコールを出す事が出来た)の名前がダヴィデって言うんですけど(笑)」

「サークルみたいな感じだったよね。普段はみんなバラバラだけど、芸術祭が近くなるとその飲食店を作る為にわらわらと集まるという。」

「その飲食店がこのお店の多分スタートになってるんだよね。」

「その成功体験があったからこの店をやってみたいってなったんですか?」

「そうですね。凄い楽しかったので。」

「クオリティがめちゃめちゃ高くてびっくりすると思います。」

「美大なので自分で作りたいっていう人が多いんですよ。私は服を作ったりとか。」

「メニューもグラフィックの友達が作ったりとか。建築とか木工の子が机・テーブルを作って、内装も別の子が作って。」

「お酒のラベルも作ったりとか(笑)全てにおいてみんなの技能を飲食店って形で消化させてた形ですね(笑)」

「10年ぐらいやったんですけど。卒業しても後輩が引き継いでくれて(笑)」

「大人気になったんだよね(笑)1年に4日しかやらないのにリピート客がいたりとか(笑)」

デザイナーから異業種の飲食業へ転身。






「美大を卒業されてそのまま飲食の道に進まれたんですか?」

「いえ。私はそのままデザイナーになったので。」

「彼女はジュエリーデザインやってたんですよ。有名な大手の。」

「5年ぐらいブランドのデザイナーをやっていていたんですけど、やっぱ飲食やりたいなぁって思いが強くて。その時に建築の友達が渋谷のお店の内装を作ってて、飲食したいならその店でバイトしてみたらって誘われました。」

「デザイナーをしつつ、そこのお店でバイトを2年ぐらい続けてました。やっぱ飲食面白いなぁって思って、そのお店に一旦2年間就職して、その後ここを自分で作りました。」

「彼女の凄いのはそこでソムリエ試験とか勉強して取るんですよ。ちゃんと意思を持って、実績を積んで、勉強もして、資格も取って、大好きをつめこんでここを始めたってのがとてもかっこいいなって思ってて。」

「周りに専門家が多いんですよね。ちゃんと突き詰めないと商売にならないっていうのはみんなのおかげで励まされるというか。」

「大学の友達たちはみんな自分のやりたいことや誰かのために一生懸命なんです。すごく有名になった人もいれば、好きを突き詰めてる人、守るものが出来た人、起業した人、作品を作り続けてる人、、ともかくみんな嘘がなくて熱量がすごい。なので、わたしもちゃんとやらないとって思いますね。」


「美大のお友達の皆さんがこのお店を作ったって感じなんですか?」


「そうですね。例えば、お金が無いって言ったら、職人雇わなくて誰かが手伝うならいいぞって感じで。」

「今日、だれか家具を塗ってくれる人いませんか?みたいに募集したりとか(笑)デザインとかもそうですし、人手の部分でもみんなが手伝ってくれました。」

「私も何回かバイトした事があります(笑)」


芸術と飲食業は似ている。






「お互いにどのように思われていますか?」

「同士みたいな所はありますね。やっているジャンルは違うんですけど、自分のやりたい事があって試行錯誤して。」

「彼女はこういう人が集う空間作りが好きだったり、そこでみんなが楽しそうにしているのが幸せだったり。私は伝統工芸の職人ですが彼女と同じで作ったものを介してお客様に喜んで貰えたなら嬉しいとか。そしてそれが楽しくてわくわくして。そういう根本の部分は一緒なのかなっては思ってます。」

「そうだねー。私は本当にこの仕事が好きなのでずっと続けてたいと思ってますね。」

「どういう時がお店をやってて楽しいって思いますか?」

「単純に、自分の作った料理が『美味しい』って言われる時ですね。それが自分のオリジナルレシピだったらなおさら。自分がこの人達の美味しい、楽しい、っていう時間を作れたんだって嬉しくなる。」

「でも、なんかクリエイティブの集大成だと思ってるよ。私は飲食を。」

「そうねー。私もこんなクリエイティブな仕事だと思わなかった。」

「やっぱ人間って食べないと死ぬじゃないですか。でも結局、完全食の栄養ドリンクを飲んでいればいいかっていわれたら絶対そうじゃなくて。」

「一人でも食べる時でもやっぱり美味しいものが良いし。心許せる相手との一緒の食事はもっともっと美味しく感じるし。こういう場でみんなでワイワイできたら明日も頑張ろうって思える。料理×空間×建築×生きるために食べるという行為はクリエイティブの集大成だとも思う。」

「そうだねー私もどんな時間が過ごして欲しいか、から始まって、ならその為にはどんな空間が良いのか?料理は?素材は、調理法は?色んな要素を頭の中で組み合わせて作る。本当、デザインと同じですね、飲食は。」


店舗情報




小料理 百けん(ひゃっけん)

住所〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂2-20-10 1F
電話番号050-1407-0885
営業時間17:00 ~ 02:00 LO24:30(日曜、祝日は16:00~24:00)
定休日基本無休
URLhttps://r.goope.jp/hyakken


体験レポーター






田村 有紀(たむら ゆうき)
伝統工芸品 七宝焼職人。明治16年創業/七宝焼の窯元のゴダイメ。ビューティージャパン2019日本大会グランプリ。

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